力なく座り込む人々 現地語話せぬ観光客に混乱―モロッコ地震

東京, 9月10日, /AJMEDIA/

モロッコ中部で8日深夜(日本時間9日朝)発生した地震で、中部の観光都市マラケシュでは国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている旧市街で建物に被害が出た。国際会議出席のため滞在していた金沢大の井出明教授(55)は電話取材に「人々がぼうぜんと力なく座り込んでいた」と発生直後の様子を語った。
〔写真特集〕モロッコ中部でM6.8地震

 井出教授は発生当時、旧市街のホテルで横になっていた。「日本人にとって大きい揺れとは思わなかったが、宿のオーナーらに避難しろと言われ、着の身着のまま外に出た」。建物が一部崩れたり、道が盛り上がったりしていたが「歩けないほどではなかった」という。
 当局の指示に従い避難したものの「(現地語の)フランス語やアラビア語を話せない観光客は情報をもらえず『どうなるのか』と不安そうだった」。井出教授のホテルのスタッフは英語を話したため、避難に支障はなかった。
 その後、身を寄せたホテルのある新市街の建物は無事だった。「世界遺産地区が(古い建物が集中しているため)被害に遭ったようだ」と考えている。

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