東京, 7月28日, /AJMEDIA/
【ソウル時事】朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定締結から70年を迎えた27日、北朝鮮は平壌で軍事パレードを行った。北朝鮮はこの日を「戦勝節」と位置付け、中ロとの結束と対米共闘の姿勢を誇示した。朝鮮中央通信によると、金正恩朝鮮労働党総書記は26日、戦勝節に合わせて訪朝したロシアのショイグ国防相と会談。中国の李鴻忠・中国共産党政治局員とも面会した。
政府、休戦70年「北朝鮮の動向注視」
韓国の聯合ニュースは27日夜、平壌の金日成広場で軍事パレードが開催されたと報じた。北朝鮮の軍事パレードは、朝鮮人民軍創建75年を記念して行われた2月8日以来。軍事パレードに先立ち、ロシア国防省はショイグ氏が参列すると発表。李氏も参列しているもようだ。
ショイグ氏は26日、平壌の党中央委員会本部庁舎で正恩氏と会談した。朝鮮中央通信は「世界や地域の安全保障」に関し意見が一致したと伝えたが、具体的内容は明らかではない。北朝鮮はロシアのウクライナ侵攻を支持しており、ロシアへの武器支援を巡り進展があった可能性がある。
正恩氏は、27日午前0時から行われた「戦勝」70周年を記念する公演の鑑賞に先立ち、李氏とも面会した。朝鮮戦争で中国人民義勇軍が北朝鮮側に立って参戦したことを踏まえ「中国軍の勇士たちが流した尊い血、崇高な精神と魂を永遠に忘れない」と伝えた。
正恩、ショイグ、李の3氏はその後、公演をそろって鑑賞。朝鮮中央通信が配信した写真には、正恩氏の両脇にショイグ、李両氏が座り、拍手する様子が収められている。連携を強める日米韓に対抗し、朝中ロの結束を示す意図がありそうだ。
北朝鮮は、2020年1月に中国で新型コロナウイルスの感染拡大が始まったことから、国境を封鎖。正恩氏が外国要人と会談するのは、封鎖以降初めてとみられる。戦勝節が北朝鮮の外交活動の全面再開につながるかどうかも注目される。