東京, 7月17日, /AJMEDIA/
幕末の京都で治安維持に奔走した新選組で副長を務めた土方歳三の胸像が16日、ゆかりの壬生寺(京都市中京区)で披露された。新選組結成から160年を迎え、力強いまなざしの「鬼の副長」が京都の地によみがえった。
【画像】土方歳三の胸像のデッサン画
和装の胸像はブロンズ製で高さ、横幅とも75センチ。御影石の台座を含めると高さ2メートルとなる。制作資金は寺などがクラウドファンディングで集めた。この日の開眼法要では読経後、松浦俊昭貫主が筆で、新選組の隊旗などに使われた「誠」の字を空中に書いた。
胸像を手掛けた立体造形家のタナベシン氏(50)は、「結成当時の姿を再現するように努めた。資料を読みながら、鬼の副長として血気盛んな姿を作った」と振り返った。
壬生寺は新選組が最初に構えた屯所の近くにあり、隊士が大砲の訓練などを行った。境内には局長近藤勇の胸像もある。
土方の兄の子孫に当たり、土方歳三資料館(東京都日野市)の土方愛館長(52)は「生涯支え続けた近藤さんの傍らに、建てていただき、歳三さんが一番喜んでいるのでは」と語った。