東京, 7月02日, /AJMEDIA/
熊本県で災害関連死を含め67人が死亡し、2人が行方不明となった豪雨災害で、発生から3年となるのを前に、同県人吉市などで2日、追悼式が開かれた。遺族らは黙とうをささげ、犠牲者の冥福を祈った。
【写真特集】2020年大雨・台風
午前10時から始まった人吉市の追悼式には遺族ら46人が参列。全員で黙とうした後、松岡隼人市長は式辞で「かけがえのない命を守り抜くため、避難路や避難場所の整備・拡充を進め、『逃げ遅れゼロ』のための体制を確立する」と述べた。蒲島郁夫知事は「被災地の安心・安全の確保と創造的復興に向け、全力で取り組んでいく」と誓った。
続いて伯母のアヤ子さん=当時(92)=を亡くした倉岡伸至さん(54)が遺族代表として「あの日見た惨状は忘れることはない」と話し、「当事者として経験を伝えていく」と述べた。
この日は八代市でも追悼式が行われ、23日に芦北町、8月6日に球磨村でも予定されている。
豪雨は2020年7月4日に発生。球磨川が氾濫し、人吉市では災害関連死1人を含め21人が犠牲となった。県によると、5月末時点で545世帯1154人が仮設住宅での生活を続けている。