CO2を吸収しながら走る電気自動車「Zem」–作ったのはオランダの学生チーム

東京, 11月8日, /AJMEDIA/

 車を運転することで二酸化炭素(CO2)の排出量を削減できる世界など、想像がつかないかもしれない。しかし、オランダの大学生グループが、世界初のカーボンネガティブな(CO2の排出量よりも吸収量が多い)電気自動車を開発した。

 「Zem」と名付けられたこの車は、アイントホーフェン工科大学で学ぶ35人の大学生が設計、製造した試作車だ。フロントグリルの内部に取り付けられた2基のCO2回収装置のおかげで、Zemは走行しながらCO2を吸収できる。学生らによれば、吸収できるCO2の量は走行距離2万マイル(約3万2200km)ごとに約2kgだ(1本の成木が1年間に吸収するCO2の量の約10分の1に相当)。フィルターが一杯になると、そこからCO2を取り出し、燃料として再利用できるという。

 電気自動車は走行中にCO2を排出しないが、リチウムバッテリーの製造過程で、大量のCO2が生成される可能性がある。また、バッテリーに供給する電力の生産過程でも、CO2が生成されることが多い。そのため、ZemのCO2フィルターによって排出量を相殺できるようにしたと、アイントホーフェン工科大学の学生チームは言う。

 「このフィルターがモジュール化できるようになったら、あらゆるタイプの乗り物や交通機関に取り付けられる」と、学生チームのLars Holster氏は米CNETの取材に対して語った。

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