視界不良の米ツイッター買収 マスク氏との協議続く

東京, 10月19日, /AJMEDIA/

簡易投稿サイトを運営する米ツイッターを巡り、米実業家イーロン・マスク氏による買収が合意に至るか、不透明な状況が続いている。マスク氏は合意をいったん撤回した後、当初と同じ買収額を再提示したが、ツイッターは改めて内容を精査中。協議のもつれは双方の溝の深さを示唆しており、ツイッターの視界に立ち込めた霧が晴れるかは見通せない。
 17日には、ツイッターがマスク氏に4月の合意に基づく総額440億ドル(約6兆5000億円)の買収履行を求めた訴訟の審理が東部デラウェア州の裁判所で始まる予定だった。ただ、裁判でのマスク氏劣勢が報じられる中、同氏側は今月3日にツイッターに送った書簡で満額を支払う意向を伝え、審理は延期が決まった。
 延期の判断は、マスク氏側が28日までに再び合意を締結できるとの見通しを示したことを踏まえている。一部メディアは、ツイッターがこの書簡の中にマスク氏に有利に働く仕掛けがあるのではないかと疑っていると報じており、不信感は根強いようだ。
 一方、マスク氏側の資金調達も一筋縄ではいきそうにない。金融機関からの借り入れで130億ドルを賄う方針だが、米ブルームバーグ通信は金融環境の悪化に伴い、金融機関は損失のリスクを抱え込むことを警戒していると伝えている。
 こうした事情も含め、双方は合意に向けて詰めの交渉を続けている。28日までに結論が出なければ、審理日程は11月に再設定される方向だ。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts