東京, 04月04日 /AJMEDIA/
家畜伝染病予防法で禁止されている肉製品の国内への持ち込みが2023年は15万2329件と前年の約2.8倍に増え、過去最多を更新したことが4日分かった。新型コロナウイルスの感染が落ち着き、訪日客が増加していることが主な要因だ。アフリカ豚熱(ASF)や口蹄疫といった畜産業に深刻な打撃を及ぼす家畜伝染病のウイルスが流入する恐れがあり、政府は各地の空港や港湾での検疫を強化している。
3月27日、羽田空港では、訪日客の手荷物やスーツケースなどに畜産物が含まれていないかどうか、家畜防疫官が検疫探知犬を連れて検査して回った。防疫官は「リスクの高い便を重点的に検査している」と説明。違法な持ち込みが後を絶たず、韓国から到着した1便だけで、肉製品を使った機内食と免税店で購入された加工食品の計2点を禁止品として処分した。
農林水産省によると、コロナ禍で往来が途絶え、一時は持ち込みが減ったものの、21年の1万8726件を底に2年連続で増加。23年はこれまで最多だった19年の10万9928件を4割近くも上回った。