東京, 11月13日, /AJMEDIA/
新潟県中越地震の発生から先月で19年がたちました。地震の際に避難生活を送った人を対象にエコノミークラス症候群による、その後の症状を調べる検診が新潟県小千谷市で行われました。
エコノミークラス症候群は、車の中などの狭い場所で長時間、同じ姿勢をとり続けると足に血のかたまり=血栓ができるもので、肺などの血管に詰まると最悪の場合、死に至ることもあります。
血栓は長期間、体内に残りあとになって健康に影響が出るおそれがあるため、医師や検査技師で作る「エコノミークラス症候群予防検診支援会」は新潟県中越地震などの被災者を対象に毎年、検診を行っています。
小千谷市で行われた検診にはおよそ280人が訪れ、血栓ができやすいふくらはぎの検査を受けたうえで、医師から足の血流をよくするアドバイスを受けていました。
80代の女性は「中越地震のあとに血栓があると言われてから検診に通っています。その時々の状況を聞くことができ、安心できます」と話していました。
医師で「エコノミークラス症候群予防検診支援会」の榛沢和彦会長は「被災者の健康被害の予防に努めるとともに、車中泊が血栓のできる最も大きな原因となるので、無防備に避難生活を送るリスクも啓発していきたい」と話していました。
一方、団体は新型コロナの影響で、企業からの寄付が減るなどして検診の継続が難しくなっているとして、クラウドファンディングで協力を呼びかけています。