WBC球、何が違う? 滑りやすさや個体差も

東京, 3月9日, /AJMEDIA/

いよいよ開幕したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、米大リーグの公式球が使われる。日本代表の投手にとっては、国内と異なるボールに対応できるかがカギの一つだ。
WBC球は米ローリングス社製が使用される。同社の日本法人によると1977年にメジャーで採用され、今も独占供給を続けるなど歴史は長い。日本より26倍広い国土を持つ米国のさまざまな天候や湿度の中で使われてきた。
 特性として、日本のプロ野球で採用されているミズノ社製より縫い目が高い上、滑りやすいとされる。ローリングスの担当者は「大リーグのボールの方が古く、米国に合わせたもの。伝統にのっとっている」。日米の環境も含めた違いが、繊細な感覚を求められる投手に影響を与えている。
 ボールの規格は、日米とも同じ。円周は22.9~23.5センチ、重量は141.7~148.8グラム。今永(DeNA)が「個体差もある」と話すように、最大で6ミリ、7.1グラムの違いが出る計算だ。さまざまな違いに慣れるため、昨季終了後からWBC球で調整してきた投手も多い。
 伊藤(日本ハム)や今永らが高い適応力を示す一方で、「ボールに始まり、(感覚の)ずれを気にしてフォームの流れとかが良くなくなった」という松井裕(楽天)のように苦しむ選手も。日本が掲げるのは、投手を中心とした守りで勝ち切るプラン。普段以上に一球一球が大事になる。

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