JOC前会長、賄賂受領拒む コンサル元代表公判で検察指摘―五輪汚職

東京, 3月29日, /AJMEDIA/

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会組織委員会元理事の高橋治之被告(78)=受託収賄罪で起訴=への賄賂の受け皿となり、収賄罪に問われたコンサルタント会社「アミューズ」元代表、松井譲二被告(75)の初公判が28日、東京地裁(安永健次裁判長)であり、松井被告は起訴内容を認めた。検察側は、高橋被告と日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和前会長(75)との3人で賄賂を3等分する予定だったが、竹田氏は受領を拒んだと明らかにした。
 検察側の冒頭陳述によると、松井被告は2015年1月、高校時代からの友人の竹田氏らから五輪に関わる商取引にアミューズ名義の口座を使わせてほしいと頼まれ、了承。16年9月、高橋被告から「俺が動いて取ってくるから期待しろよ」などと言われ、口利き料を竹田氏らと3等分する計画が合意されたという。
 アミューズ口座にADKホールディングスとサン・アローから計約2700万円が入金され、19年5月、法人税を差し引いて500万円余りずつ分ける予定だったが、竹田氏は受領を拒否。高橋、松井両被告は取り分を得たとされる。
 被告人質問で、松井被告は2社からの資金について「完全に賄賂性のある、悪だくみによるものだと思った」と証言。竹田氏が受領を拒んだのは、招致疑惑で仏当局の捜査対象となっていたためだとの見方を示した。
 起訴状によると、松井被告は18年12月、高橋被告がADKに便宜を図った見返りに同社から約2000万円をアミューズ名義の口座に受領。同年10月~21年4月にもアミューズ名義で、サン・アローからの計約700万円を受け取ったとされる。

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