音楽ホール、目指すは「兵庫」 郡仙台市長が整備の重要性強調

東京, 10月09日, /AJMEDIA/

郡和子仙台市長は8日、市が中心部に整備する音楽ホールの理想像として、兵庫県西宮市にある兵庫県立芸術文化センターを一例に挙げ「世界に誇れる総合的な文化拠点を目指す」と述べた。市議会9月定例会決算等審査特別委員会で、伊藤優太氏(市民と未来のために)の質問に答えた。

 郡市長は8月の市長選で2期目の公約に「我が国トップクラスの音楽ホールを創る」を掲げた。有識者の検討懇話会が提言した2000席規模の「生音源に対する音響を重視した高機能、多機能ホール」の整備を目指す。伊藤氏は「トップクラスとは何か」と他都市の例を引くよう求めた。

 郡市長は答弁で、同センターは世界的指揮者の佐渡裕氏が芸術監督を務め「多様な舞台芸術を創造、発信し、わが国最高峰の文化拠点と称されている」と紹介し、参考にすると語った。

 センターは阪神大震災から10年後の2005年に復興のシンボルとして開館。2001席、800席、417席と大中小の3ホールを備える。新型コロナウイルス流行前、19年度のイベント開催数は728件で、施設稼働率は驚異の92・4%。公演入場者数は累計700万人を突破した。

 郡市長は「センターが開館し、阪神大震災からの心の復興が加速した。仙台市でも東日本大震災を経て、音楽の力を再認識させられた」と通底する点を挙げ、音楽ホール整備の重要性を改めて強調した。

 伊藤氏は、開館3年前に芸術監督に就任した佐渡氏が、センターの設立目的などを地域住民に説明して回ったと紹介。「仙台市に足りないのは、当時の佐渡氏のような(市民に)丁寧に説明する姿勢だ」と指摘した。

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