東京, 10月05日, /AJMEDIA/
7年目で初めてのタイトル「最高出塁率」を獲得した阪神の4番・大山悠輔選手は、選んだフォアボールがリーグトップの99個。
出塁率につながるこの数字こそが18年ぶりのリーグ優勝を果たした“岡田野球”を体現していました。
(大阪放送局 記者 中村拓斗)
セ・リーグ タイトル確定 阪神から村上頌樹 大山悠輔など5人
大山悠輔選手
「正直、自分でもここまで増えるとは思っていなかった。フォアボールに対して意識が変わったのは間違いない」
リーグ優勝を決めたあと、今シーズン岡田彰布監督のもとで全試合で4番を任された大山選手が明かした言葉です。
将来のスラッガー候補として期待され、2017年にドラフト1位で入団しました。
1年目から1軍の試合に出場したあと、4年目には28本のホームランを打つなどして活躍しチームにとって欠かせない選手に成長しました。
今シーズンは、15シーズンぶりに縦じまのユニフォームに袖を通した岡田監督が「堅実な野球」を掲げ、攻撃陣には特にボール球を見極めるよう求めました。
開幕前から選手の年俸につながる基準のフォアボールのポイントを上げるよう球団に掛け合うなど、その重要性を伝えてきました。
大山選手は岡田監督の話から改めてフォアボールの大切さを確認し、ホームランは19本とこの4年間で最も少なくなりましたが、相手投手のデータを頭に入れて臨むなどして、ボール球の見極めを徹底しました。
その結果、選んだフォアボールの数は昨シーズンの59個を大きく上回り、リーグトップの99個となりました。フォアボールに対して大きく意識が変わった大山選手は、打席での心構えについても変化があったことを明かしてくれました。
大山悠輔選手
「初球から打ちに行く姿勢で行っているが、その中でボールを見極める努力をしている」
出塁率の向上にもつながり、昨シーズンの3割5分8厘から大きく伸び、4割3厘をマークし、7年目で自身初めてのタイトルとなる「最高出塁率」のタイトルを獲得しました。
9月14日、18年ぶりのリーグ優勝を果たしたあと「数字的には物足りない」と語った大山選手。
堅実な岡田野球を今シーズンを通して体現した不動の4番は、1985年以来、38年ぶりとなる日本一を目指して、ポストシーズンでもチームに貢献し続けるに違いありません。