関西スーパー総会、30分の休憩に H2O子会社と統合諮る

東京, 10月29日, /AJMEDIA/

関西スーパーマーケットの臨時株主総会が29日午前10時から兵庫県伊丹市のホテルで始まった。エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の食品スーパー2社と統合する株式交換議案などを諮る。オーケー(横浜市)もTOB(株式公開買い付け)による買収を提案。両陣営がぎりぎりまで食品メーカーや卸など取引先への説得を続け、接戦となっている。

関西スーパーは8月末、H2O傘下のイズミヤ、阪急オアシスと経営統合する計画を発表。臨時総会で出席株主の議決権の3分の2以上の賛成を得る必要がある。可決されれば、関西スーパーは12月に株式交換でH2Oの子会社となる。2022年2月に持ち株会社方式でイズミヤ、阪急オアシスと統合する。

一方、オーケーは関西スーパーの上場来高値である2250円でTOBすることを提案。「統合後の事業計画に合理性がない」などとして関西スーパーに質問状を複数回送付した。株主には反対票を投じるように呼びかけてきた。

関西スーパーの株主には食品メーカーや卸などが多い。H2O側とオーケーの両方と取引のある企業も多く、どちらの提案が自社の成長につながるのか難しい判断を迫られた。関係者によると、賛否の票読みは拮抗しており、結果は僅差となる見込みだ。 

株主からは賛否の声
会場に向かう株主からは経営統合案に対する賛成と反対の声が聞かれた。兵庫県内に住む60代の女性は「関西スーパーは長年愛されており、H2Oはブランドと実績がある」として賛成するという。兵庫県の70代の男性は「横浜に住んでいた時にオーケーの安さを求める姿勢に好感だった。2250円のTOB(株式公開買い付け)価格にも満足している」と統合案への反対を明らかにし、オーケーの傘下に入ることを望んだ。

徹底した質疑なければ「議長解任動議も」
総会の開会直後、議長の議事進行に男性株主が「関西スーパーにとって非常に重要な決定だ。疑問や疑念が尽きるまで質問に回答して頂きたい。そうでなければ議長の解任動議も考える」と発言した。                                                              

正午を過ぎても質疑続く
総会は議案の質疑に移っている。開始から2時間を経過したが、依然として株主からの質問が続いている。福谷耕治社長は、統合後の事業計画を問う株主の質問に「絵に描いた餅では無いかという意見もいただいている。生産性向上による固定費削減の取り組みも検証した上で事業計画を作成している」と理解を求めた。

コロナ禍の総会、30分間の休憩に
男性株主が「新型コロナウイルス禍ですでに2時間以上が経過している。換気するなど配慮が必要だ」と休憩を提案。会社側がこれに応じ、午後0時20分過ぎから30分間の休憩に入った。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts