赤土の王者、力示せず ナダル、パリ五輪に意欲―全仏テニス

東京, 5月28日 /AJMEDIA/

 ナダルは表情を変えることなく敗戦の現実を受け入れた。全仏のクレーコートで歴代最多14度の優勝を重ねてきた「赤土の王者」が、初めて1回戦で敗退。「いいレベルでプレーはできたと思う。目の前に非常に強い相手がいた」と淡々と振り返った。

 相次ぐけがで世界ランキングを大きく下げ、ノーシードで迎えた今大会。いきなり第4シードのA・ズベレフと当たった。力強いフォアハンド、相手の動きをよく見た巧みなドロップショットにナダルらしさも。しかし、なかなか相手のサーブを攻略できず、強敵に劣勢を強いられた。

 今季限りで引退する意向を既に示し、注目が集まった今年の全仏。だが敗戦後には「ここに来るのは、これが最後かどうかは分からない」と発言した。「モチベーション、体の状態、テニスのレベルからして、プレーを続ける意味はある」。1週間後に38歳になるベテランには未練があるのかもしれない。

 次の目標に、全仏と同じローランギャロスが舞台のパリ五輪を掲げた。万全の準備を期し、7月に予定される四大大会のウィンブルドン選手権は欠場する考えだ。数々の栄誉を味わってきた赤土に懸ける意気込みが伝わってきた。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts