東京, 7月27日, /AJMEDIA/
【シドニー時事】オーストラリアのアルバニージー首相は26日、ニュージーランド(NZ)の首都ウェリントンを訪れ、ヒプキンス首相と会談した。2国間の防衛協力を強化し、太平洋島しょ国への支援で連携していくことで一致した。この地域への影響力拡大を図る中国に対抗する狙いがある。
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両首相は、米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」についても議論。ヒプキンス氏は「NZがどのような形で関与できるか協議には門戸を開いている」と述べ、先端軍事技術開発での協力に前向きな姿勢を示した。豪州が進める原子力潜水艦導入計画に関しては「NZには非核政策があり、立場が違う」と距離を置いた。
両首相は会談後の共同声明で、中国とソロモン諸島が今月締結した警察協力協定について「地域の安全保障の規範を損ねる」と指摘し、透明性を求めた。台湾海峡や南シナ海での中国の軍事的な動きにも「懸念」を表明し、米中両国が対話を通じて競争関係を管理していくよう促した。
今回の会談は、豪NZが共催するサッカー女子ワールドカップ(W杯)に合わせて行われ、両首相は大会成功へ協力を確認。また、両国民の渡航手続きの簡素化を進めることでも合意した。