東京, 1月13日, /AJMEDIA/
ブリンケン米国務長官は12日に声明を出し、北朝鮮の核・ミサイル問題に対応するため「あらゆる適切な手段を行使する」と表明した。北朝鮮への経済制裁を定めた国連安保理決議を履行するよう、中国やロシアを含む全加盟国に要求し、圧力強化を鮮明にした形だ。
声明に先立ち、米政府は12日、北朝鮮の弾道ミサイル開発に必要な部品調達に関与したなどとして、ロシアや中国を拠点に活動する北朝鮮国籍の男6人とロシア人の男1人を制裁対象に指定すると発表。在米資産が凍結される。
発表によると、北朝鮮国籍のオ・ヨンホ氏(60)は少なくとも2016~21年、ロシア人の男(48)と協力し、原子力供給国グループ(NSG)参加国の管理下にあるアラミド繊維やボールベアリングをはじめとするミサイル転用可能な部品の調達に関与した。
また、ロシア人の男はオ氏にミサイルに使用される固体燃料の製造方法も伝達。ブリンケン氏の声明ではこのロシア人の男が、こうした部品や技術の北朝鮮への主要な「提供元」だったと指摘している。
ブリンケン氏は制裁指定が「北朝鮮の活動に対する重大な懸念を示すものだ」と説明した。北朝鮮の弾道ミサイル発射には、国連安保理会合で中ロが制裁に反対し、国際社会が一致した対応を取れていない。ブリンケン氏の声明は中ロに適切な対応を促す狙いもありそうだ。