米長官、ガザ「無政府状態の恐れも」 イスラエルの作戦継続に警告

東京, 5月14日 /AJMEDIA/

パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘に関連し、ブリンケン米国務長官は12日、イスラエルが戦後を見据えたガザの治安維持計画を持っていない現状で作戦を進めても「(ガザは)混乱や無政府状態に陥り、ハマスが再び台頭する可能性がある」と警告した。米NBCテレビのインタビューで語った。

 イスラエルのネタニヤフ政権は、ガザ最南部ラファへの大規模地上侵攻を強行する構えだ。ブリンケン氏は、イスラエルにはラファに集まる民間人を保護するための「信頼できる計画」がないと指摘。戦後統治についても「(イスラエルの)計画は目にしていない」と語った。将来のガザ統治の青写真なしに強硬路線を取り続ければ、ガザの混乱拡大は避けられないと警鐘を鳴らした形だ。

 ブリンケン氏は12日、イスラエルのガラント国防相と電話会談し、ラファへの大規模地上侵攻に反対の立場を改めて伝えた。ガラント氏は、実施中のラファ東部での限定的作戦について説明した。

 イスラエル軍は12日、「ハマス再集結の情報」を基にガザ北部ジャバリヤでも地上戦を始めたと明かした。住民は13日、イスラエル軍の戦車がジャバリヤの中心部に向かっているとロイターに述べた。激しい爆撃も続いているという。軍は1月、北部でハマスの軍事的枠組みを解体したと発表していたが、ハマスが勢力を維持している実態が浮き彫りとなった。

 住民によれば、ラファ東部でもイスラエル軍の爆撃が激化している。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、これまでに約36万人がラファを離れたと発表した。

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