東京, 02月04 /AJMEDIA/
アメリカ軍とイギリス軍は、イランが支援するイエメンの反政府勢力フーシ派の拠点に対し攻撃を行ったと発表しました。
アメリカ軍は、ヨルダンで兵士3人が死亡した攻撃への報復措置として、2日にイラクとシリアの領内にあるイランの軍事精鋭部隊の施設などを空爆したばかりで、イランが関係する勢力への軍事的圧力を強めています。
アメリカ国防総省はアメリカ軍とイギリス軍が3日、イランが支援するイエメンの反政府勢力フーシ派の支配地域に対し、合同で攻撃を行ったと発表しました。
アメリカ軍とイギリス軍の合同作戦では先月もフーシ派への攻撃を行っています。
今回の攻撃は、フーシ派の13の拠点に対して行い、地下深くに建設された武器庫やミサイルシステムなど36の標的に及んだとしています。
アメリカ国防総省は、フーシ派は去年11月中旬以降、紅海を航行する民間の船舶や海軍の艦船に対し30回以上の攻撃を行ってきたとし、今回の作戦にはフーシ派の攻撃能力をそぐねらいがあったと説明しました。
アメリカ軍は先月、ヨルダンでアメリカ軍の拠点が攻撃され、兵士3人が死亡したことへの報復措置として、前日の2日、イラクとシリアの領内で活動するイラン革命防衛隊の「コッズ部隊」や関係する武装組織に対し、大規模な空爆を行ったばかりです。
アメリカ軍はイランが関係する勢力への軍事的圧力を強めており、攻撃の応酬に歯止めがかからなくなる事態を懸念する声も出ています。
米軍 合同作戦とは別に攻撃も
アメリカ軍はイギリス軍との合同の作戦とは別に、イエメンの反政府勢力フーシ派に対し、3日夜にかけて攻撃を行いました。
アメリカ中央軍が発表した声明によりますと、アメリカ軍は2日午後、フーシ派が支配する地域から飛び立とうとしていた無人機4機を攻撃し、破壊したということです。
また、2日夜に紅海周辺に飛来した無人機7機を、アメリカ海軍の空母アイゼンハワーから飛び立ったF18戦闘機と駆逐艦が撃墜したほか、3日夜には紅海を航行する船舶に向けて発射する準備が進められていたフーシ派の巡航ミサイル6発を破壊したとしています。
アメリカ中央軍は、これらの攻撃は航行の自由を確保し、アメリカ海軍の艦船や民間の船舶の安全を守るためのものだと説明しています。
フーシ派報道官 SNSに「米英は48回の空爆行った」
イエメンの反政府勢力フーシ派の報道官は4日、SNSに「アメリカ軍とイギリス軍は首都サヌア、ホデイダ県やタイズ県などで48回の空爆を行った」と投稿しました。そのうえで「こうした攻撃でパレスチナと連帯するわれわれの立場を変えることはできないし、報復なしでは済まされない」として、紅海周辺で活動するアメリカ軍やイギリス軍などに対して報復の攻撃を行うと示唆しました。