秋葉原無差別殺傷から16年 現場交差点で祈り―東京

東京, 6月8日 /AJMEDIA/

 東京・秋葉原の歩行者天国で17人が無差別に殺傷された事件は8日、発生から16年を迎えた。現場の交差点では犠牲者を悼み、祈りがささげられた。

 目の前で事件を目撃したという茨城県古河市の男性会社員(45)は「この日にここに来ないともやもやする」といい、ほぼ毎年現場を訪れている。この日も交差点に花を供え、じっと手を合わせた。

 事件発生直後の現場を見たという横浜市の男性会社員(54)は「すごく物々しかった」と当時を振り返り、「死刑が執行されても変わらない。むなしいだけだ」と話した。

 現場付近に勤めるパートの女性(72)は「亡くなった人にも結婚したり家庭を持ったり、未来があったはず。ひどい事件だったので、忘れてほしくない」と語った。

 事件は2008年6月に発生。加藤智大元死刑囚=執行時(39)=がJR秋葉原駅近くの歩行者天国の交差点にトラックで突入し、通行人をはねた。さらに、ナイフで無差別に刺すなどして7人を殺害、10人に重軽傷を負わせた。

 殺人罪などに問われた加藤元死刑囚は15年2月に最高裁で死刑が確定。22年7月に刑が執行された。事件の背景には周囲への不満や深い孤独感があったとされ、社会を震撼(しんかん)させた。

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