生活環境の変化 認知機能への影響は? 被災地で調査始まる

東京, 6月25日 /AJMEDIA/

能登半島地震による生活環境の変化が高齢者の認知機能に与える影響を調べるため、金沢大学などのグループが地震で大きな被害が出た石川県七尾市で進めている大規模な調査が始まり、地域の高齢者が参加して検査などが行われました。

この調査は、金沢大学脳神経内科学の小野賢二郎 教授などのグループが、能登半島地震で大きな被害が出た七尾市中島町で進めていて、この地域の65歳以上の高齢者およそ2400人に協力を呼びかけています。

24日は、地元の健康福祉センターにおよそ80人が集まり、認知症に関わるとされる物質などを調べる血液検査や認知機能の検査などを受けました。

また、地震による住宅の被害や避難所の利用状況など生活にどんな変化があったかや今の生活をどう感じているかなどについて、聞き取り調査も行われました。

金沢大学では、18年前からこの地域で認知症についての疫学調査を続けていて、グループでは、地震の前と後のデータを比較することで、地震による生活環境の変化が認知機能に与える影響をより詳細に調べることができるとしています。

調査は3年間にわたって行われる予定で、今後、画像診断装置を使った脳の検査なども行うということです。

小野教授は「大きな地震などの災害はどこでも起こる可能性がある。震災と認知機能の関係を根気よく調べることで、被災した際に何に気をつければ、認知機能の悪化を防げるかを明らかにしたい」と話していました。

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