東京, 10月20日, /AJMEDIA/
噴火した熊本県の阿蘇山=2021年10月20日午前11時43分[気象庁のライブカメラ映像より]【時事通信社】
気象庁によると、20日午前11時43分ごろ、熊本県の阿蘇山が噴火した。火砕流が火口から1キロ以上に達し、同庁は警戒レベルを火口周辺規制の「2」から入山規制の「3」に引き上げた。
阿蘇山・中岳の濃霧発生を受け、火口周辺に通じる道路の入り口ゲートを閉じる関係者ら=2018年2月28日午前、熊本県阿蘇市【時事通信社】
熊本県の阿蘇山・中岳第1火口周辺の立ち入り規制が28日午前10時半、解除された。火山活動の活発化で2014年8月に規制されて以来、約3年半ぶりに火口見物が再開された。
中岳の火口見物は、規制前には年間約100万人が訪れていた人気スポット。熊本地震で低迷が続く阿蘇観光復活の切り札として、観光客の増加が期待される。この日の朝は濃霧による視界悪化のため、見物はお預けとなった。
解除は火口から半径約1キロの範囲。14年8月に噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)となり、立ち入り規制が続いていた。16年10月には36年ぶりに爆発的噴火が発生。レベル3(入山規制)に引き上げられたが、17年2月にはレベル1(活火山であることに留意)に。地元自治体などでつくる阿蘇火山防災会議協議会は、火山ガスに対する安全確保策などが整ったとして解除を決めた。
噴火後の阿蘇山=2016年10月8日(気象庁の火山カメラ画像より)
8日午前1時46分、熊本県・阿蘇山の中岳(標高1506メートル)第1火口で爆発的噴火が発生した。気象庁は噴火速報と火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。火口から約2キロの範囲では大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼び掛けている。
気象庁によると、同火口での爆発的噴火は1980年1月以来、36年ぶり。噴煙は天候不良のため地上からは観測できないが、気象衛星で高さ1万1000メートルの高さまで上がっているのを確認した。この噴火により1キロを超える広い範囲に噴石が飛散した可能性がある。