没後100年 森鴎外 広告文の直筆原稿 新たに見つかる

東京, 7月12日, /AJMEDIA/

ことしで没後100年となる文豪 森鴎外が、自身の作品をPRするために、みずから執筆した広告文の直筆原稿が新たに見つかりました。

専門家は「非常に珍しい資料だ」としています。

これは、東京の出版社「春陽堂書店」が、7日に会見を開いて発表しました。

見つかったのは、森鴎外が新聞で連載した「渋江抽斎」をはじめとする、伝記小説の3つの作品を書籍として出版する際に、みずから書いた広告文の直筆原稿です。

原稿は、縦19センチ、横59センチの大きさの和紙に筆書きで書かれていて、はじめは作品を客観的に紹介していますが、最後は、執筆の際に古い書簡を解読したことなどを説明したうえで、「著者ノ敢テ自ラ保証スル所ナリ」と書いて、鴎外自身の文章だと分かるようになっています。

広告は、鴎外が亡くなった1922年に文芸誌に掲載されたということで、ことし5月、出版社の倉庫で、ほかのメモと一緒に保管されているのが見つかったということです。

鴎外の研究者で、鑑定を行った跡見学園女子大学の山崎一穎名誉教授は「広告文の直筆原稿が見つかるのは初めてで、非常に珍しい。鴎外の作品に対する思いが文章から伝わってくる、おもしろい資料だ」と話しています。

見つかった資料は、出版社のWEBマガジンに8日から掲載される予定です。

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