死刑執行、過去8年で最多 イラン急増、国数最少に―国際人権団体

東京, 5月30日 /AJMEDIA/

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは29日、2023年に行われた世界の死刑執行数が前年比3割増の1153件に上り、過去8年で最多だったと発表した。主要死刑存置国である中国では数千件執行されたとみられるが、「国家機密」として公開されていないため、計上されていない。

 アムネスティの報告書によると、23年に最も件数が多かった5カ国は中国、イラン、サウジアラビア、ソマリア、米国。特にイランは前年比48%増の853件で、このうち6割は、国際的には死刑に値しない麻薬関連などの罪で「不当に」(アムネスティ)執行された。

 執行件数は中東を中心に増加した一方で、執行した国は16カ国と過去最少を記録。日本では20年以来3年ぶりに執行がゼロだった。23年の世界の死刑判決数は増加し、2428件となった。

 アムネスティによると、死刑制度は23年末までに計144カ国で完全ないし部分的に廃止され、日本を含む55カ国で存続している。

 カラマール事務総長は「依然として死刑を執行している国々は、ますます孤立を深めるだろう」と述べた。

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