東京, 4月7日, /AJMEDIA/
太陽系最大の惑星「木星」を回る衛星を観測してその成り立ちなどを調べる探査機が今月、海外で打ち上げられるのを前に、探査計画に参加しているJAXA=宇宙航空研究開発機構が会見し「10年以上かかる長いミッションだが、成果を出せるよう注力したい」と意気込みを語りました。
木星は地球に比べて、大きさがおよそ11倍、重さがおよそ320倍ある太陽系最大の惑星ですが、どこで、どのように形成されたかは謎に包まれています。
この解明に向けて、ESA=ヨーロッパ宇宙機関が、日本やアメリカなどとともに行う国際的な木星探査計画「JUICE」の探査機が、日本時間の今月13日に打ち上げられることになり、JAXAが会見を開きました。
探査機のミッションは、木星を回る衛星のうち、表面が氷で覆われているエウロパ、ガニメデ、カリストの3つを観測。
木星の成り立ちや、衛星内部に「海」のような液体で満たされた場所があるかなど、木星の謎の解明に迫るのが目的です。
計画では、2031年に木星に接近し、2034年に「ガニメデ」を周回しながら、地球で生命が存在するために必要な水や有機物などが存在するかを探ります。
探査機には10個の観測機器が搭載され、JAXAが開発に携わったレーザーで計測する高度計や、電波やプラズマの波動を観測する機器などが搭載されます。
この計画のチーム長で、JAXA宇宙科学研究所 齋藤義文教授は会見で、「10年以上かかる長いミッションだが、サイエンスとしての成果を出せるよう注力したい」と話していました。
探査機は、日本時間の今月13日、ヨーロッパのロケット「アリアン5」でフランス領ギアナから打ち上げられる予定です。