朝倉未来の相手、ケラモフって?別名コーカサスの雷、アゼルバイジャン?

東京, 7月30日, /AJMEDIA/

ーカサスの雷。人は、そう呼ぶ。ヴガール・ケラモフ(31=アゼルバイジャン)。RIZIN3連勝中の男が、“路上の伝説”の首を狩りにやって来た。「チャンピオンベルトは、私のものです」。前日計量では、腰にベルトを巻くポーズも決めてみせた。RIZINフェザー級タイトルマッチをかけ、朝倉未来(30=トライフォース赤坂)との一騎打ち。未来が優勢の世の声は知っている。ケラモフという雷名をとどろかす時が来た。

「私自身、朝倉が私より勝っている点は何も感じられません」。静かな言葉に、燃えさかる闘志が垣間見える。アゼルバイジャン出身。人口わずか1040万人の小国で生まれ育った。東ヨーロッパと西アジアの境目に位置し、北はロシア、西にトルコ、南のイランに囲まれる。国土は日本の4分の1しかない。サッカー人気が高い中、今回はアゼルバイジャンの国営放送で生中継される。「RIZINはアゼルバイジャンでは、少なくとも格闘技をやっている人間やファンの中では知らない人はいません。人気がありますからRIZINでの1勝は非常に大きな勝負を意味しています。本国のファン、家族含めてみんなに自分の試合を見せられることが強いモチベーションです」。4人家族の主としてベルト、名声、ファイトマネーを持ち帰る。

ケラモフは「格闘技をやるために、生まれてきた」と言うほど、幼少期から格闘技に打ち込んできた。柔道、コンバットサンボなど習得。ウーシュー散打では、イスラム選手権で優勝した実績を持つ。12年4月にプロデビューし、過去にはBellator(ベラトール)にも参戦。ここまでプロ戦績は18勝4敗で、RIZINでは5戦4勝1敗。その1敗は、21年に当時の王者・斉藤裕に敗れたもの。とは言え、度重なる反則で減点を受け、判定負けしたこともあり、その強さは本物だ。

母国・アゼルバイジャンは、石油や天然ガスの豊富な資源に恵まれ「火の国」の別名も持つ。首都バクーから車で30分ほどの場所には、燃える山として知られる「ヤナルダグ」がある。この炎は地中から湧き出たガスが自然発火したもの。数千年も前から、雨が降ろうが、雪が降ろうが、誰が邪魔しようが、その炎が消えることはない。ケラモフは「朝倉はとてもいい選手。ただ、私の方があらゆる面で優れています。打撃でもレスリングでも、どの体勢になっても私が勝てると思います」。この男も燃え続けている。炎熱の埼玉の地で、コーカサスの雷が雷神へ挑戦する。

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