東京, 10月06日, /AJMEDIA/
日本大学医学部付属板橋病院(東京都板橋区)の建設工事をめぐる背任事件で、同大から約2億円が流出した後、数千万円が最終的に同大理事(64)に還流した疑いがあることが6日、関係者への取材で分かった。
東京地検特捜部は、理事本人から詳しく事情を聴くなど詰めの捜査を進めているもようだ。
関係者によると、日大は昨年、板橋病院の老朽化に伴い計画されていた建て替え工事の設計業務を都内の設計会社に約24億円で発注。理事はこの契約に関し、医療法人グループ前理事長が出資するコンサルタント会社(東京都港区)に約2億円を不当に流出させ、日大に損害を与えた疑いが持たれている。
日大が全額出資して設立し、物品の調達や施設の管理・運営を担う「日本大学事業部」(世田谷区)が、建て替え工事の設計会社の選定や、設計業務の支援を担当。理事は同社取締役で、設計会社との交渉窓口だった。