東京, 1月27日, /AJMEDIA/
京都大学などの研究チームは、これまで1つの種と考えられてきた巻き貝の中から3つの新種が見つかったと発表しました。AIにも活用される「機械学習」と呼ばれる手法を使った分析を通じて見つかったということで、種の多様性を明らかにする新たな分析手法として注目されます。
京都大学などの研究チームは、本州の淡水に生息し環境省のレッドリストで準絶滅危惧種とされている「クロダカワニナ」という巻き貝の1種について、遺伝情報を解析したうえで、400個体以上のデータをAIにも活用される、機械学習と呼ばれる手法で分析しました。
その結果、これまで1つの種と考えられてきたクロダカワニナの中に、特徴の異なる3つの新種が含まれていたと国際学術誌で発表しました。
研究チームによりますと今回の分析を通じて貝殻の角度や入り口の形状などの違いを新たに識別することができ、遺伝情報の特徴も異なることから新種と特定したということです。
発見された3つの新種は、それぞれ「サキガケカワニナ」、「タジマカワニナ」、「ユメカワニナ」と名付けられました。
国内のカワニナの仲間はここ数年で10の新種が見つかるなど、分析手法の進展に伴い発見が相次いでいて、種の多様性が明らかになりつつあります。
研究チームの1人で東京大学特任研究員の澤田直人さんは「同じ種に見えていたものが、機械学習を使って種の違いを効率的に見つけ出すことができた」と話しています。