東京, 2月7日, /AJMEDIA/
プロ野球は6日に西武がキャンプインし、12球団が宮崎県と沖縄県で強化を進めている。新型コロナウイルス対策を目的とした規制が緩和され、今年はヤクルトを除く11球団が入場者の上限を設けず実施。3月にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)も控えて注目度が高まる中、選手とファンの交流が次第に回復している。
ロッテの沖縄・石垣キャンプにはサインや写真撮影を求めてファンが集まり、連日長蛇の列ができている。WBC日本代表の佐々木朗は一人ひとりに丁寧に対応。サインをもらった東京都在住のロッテファン、山田凌輔さん(25)は「さらに思い入れが強くなる。WBCでも応援したい」と笑顔だった。
各球団が「ウィズコロナ」の在り方を模索し、ファンを楽しませようと一工夫する。広島では、ランチ特打を行う選手を新井監督が自ら場内アナウンスで紹介。オリックスは当選者限定のサイン会を行い、最初の日曜日だった5日には1万5000人が集まる大盛況となった。
この時期ならではの取り組みも光る。巨人は練習前のグラウンドへの入場やベンチ前からの見学会を実施。ファン事業部課長の堀田圭介さん(44)は「コロナではできなかった、選手と同じ目線で見ることを復活させた。キャンプの一つの醍醐味(だいごみ)」と意図を語る。DeNAは野球教室を開催予定で、中日は地元の学校を訪問した。
オリックスの杉本は「いっぱい応援してくれたおかげで日本一になれた。できることは恩返ししたい」とファンの存在を強調。寂しかった球春に、にぎわいが戻ってきた。