“戦闘再開後170人以上死亡” ガザ地区の保健当局

東京, 12月02日, /AJMEDIA/

イスラエルとイスラム組織ハマスとの間で先月24日から続いてきたガザ地区での戦闘休止は7日間で終わり、イスラエル軍は1日、軍事作戦を再開しました。各地への空爆などでガザ地区の保健当局は戦闘再開後、170人以上が死亡したとしていて、犠牲者がさらに増えることが懸念されます。

イスラエル軍は、合意に基づく戦闘休止の期限が過ぎた現地時間の1日朝、SNSで「ハマスが合意を破り、さらにイスラエルに向かってロケット弾を発射した」などとしてハマスへの軍事作戦を再開したと発表しました。

イスラエル軍はその後、SNSで南部のラファやハンユニスを含むガザ地区各地で200以上の標的に対して攻撃を行ったと明らかにし、テロ活動の拠点への空爆の様子だとする映像も公開しました。

ガザ地区の保健当局は戦闘再開後、178人が死亡し、けが人は589人にのぼっているとしています。

NHKガザ事務所のカメラマンがガザ地区南部ラファ市内にある難民キャンプで撮影した映像ではイスラエル軍によるとみられる攻撃で煙が上がり、多くの人が集まってがれきのなかに閉じ込められた住民を助け出そうとする様子が確認できます。

カメラマンは「ラファ周辺では戦闘再開後1日の午前中だけで10回以上の空爆があった。戦闘の休止前よりも激しいペースだった」と話しています。

一方、ハマスはSNSを更新し「民間人を標的にする敵に立ち向かう」などと徹底抗戦の姿勢を示しました。

また、ハマスの軍事部門カッサム旅団は民間人への攻撃に対する報復としてガザ地区との境界に近いイスラエル南部のスデロットなどにロケット弾による攻撃を行ったとSNSに投稿し、今後、戦闘が激しくなるおそれがあります。

また、戦闘の再開によって支援物資の搬入などに影響が出るおそれもあるほか、イスラエル軍は、多くの住民が避難しているガザ地区南部にも侵攻する構えを見せていて、犠牲者がさらに増えることが懸念されます。

イスラエルとハマスは11月24日から戦闘を休止し、1日までに▽ハマス側がガザ地区で拘束していたイスラエル人と外国籍の人質合わせて105人を解放した一方、▽イスラエルも刑務所に収容していたパレスチナ人240人を釈放しましたが、戦闘の休止は7日間で終わりました。

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