心臓移植見送り すべての臓器で同様ケース調査を要請 厚労省

東京, 6月12日 /AJMEDIA/

脳死からの心臓移植を行っている医療機関で、受け入れ体制を理由に患者への移植を見送るケースが起きている問題で、厚生労働省は脳死からのすべての臓器移植について同様のケースが起きていないか日本臓器移植ネットワークに調査を行うよう要請しました。

脳死からの臓器提供をめぐっては日本心臓移植学会の調査の結果、去年1年間に医師やスタッフがそろわなかったといった医療機関側の受け入れ体制が理由で心臓の移植が見送られたケースが16件あったことが明らかになっています。

こうしたケースの実態を把握するため、厚生労働省は脳死の人から提供されたすべての臓器の移植について、手術が見送られた件数とその理由について臓器移植のあっせんを行っている日本臓器移植ネットワークに対し調査を要請しました。

調査の対象となるのは去年1月からことし3月の間に行われた心臓、肺、肝臓、腎臓、すい臓、小腸の6つの臓器の移植手術、合わせて665件で、日本臓器移植ネットワークが医療機関から聞き取った移植の記録を確認して、見送られた移植の件数や、その理由について調べるということです。

厚生労働省は7月中に報告をまとめるよう求めています。

武見厚生労働大臣は11日の閣議後の会見で「臓器提供数が確実に増えてきている中でその増加に対応できていないという極めて残念な現実があると認識している」としたうえで「調査の報告の内容を踏まえ、さらなる移植医療の推進に取り組みたい」と述べています。

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