川下り事故「完全に操船失敗」 運航組合代表理事が謝罪―京都

東京, 3月30日, /AJMEDIA/

京都府亀岡市の桂川(通称保津川)で乗客25人と船頭4人の計29人が乗った保津川下りの船1隻が転覆し、船頭1人が死亡した事故で、運航していた「保津川遊船企業組合」(同市)の豊田知八代表理事らが29日、記者会見した。豊田氏は事故原因に関し、船のかじを取っていた船頭が水をかこうとした際に空振りする「空かじ」が起きたことを明かし、「完全に操船を失敗している」と述べた。
川下りの船が転覆 船頭1人死亡、1人不明―京都

 その上で「事故に遭われたお客さまには本当に怖い思いをお掛けし、心からおわびを申し上げたい」と謝罪した。
 かじを取っていた船頭は空かじの弾みで川に落ち、船が制御不能になったといい、非常に憔悴(しょうすい)した状態で「申し訳ない」と話しているという。
 事故は28日午前11時ごろ発生。約10分後に後続船から無線で転覆したとの情報が入ったが、正確な状況確認に時間がかかり、同組合が119番したのは約20分後の11時半ごろだった。
 引き揚げた船の先端部分が大きく損傷しており、同組合は岩に追突した際の衝撃が強かったと分析。亡くなった船頭の田中三郎さん(51)を「明るくて優しい方だった」としのんだ。
 事故を受け、川下りは当面の間運航を中止。再開のめどは立っていないという。豊田氏は「(今は)対策を考えていく時期。誠実にやっていく。再開は私たちが判断する立場ではない」と硬い表情で語った。

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