奥尻島で献花や黙とう 北海道南西沖地震30年

東京, 7月13日, /AJMEDIA/

巨大な津波が発生し、死者・行方不明者230人を出した北海道南西沖地震から30年となった12日、198人が犠牲になった奥尻島(奥尻町)では、慰霊碑で献花と黙とうが行われた。小雨の中、多くの島民らが訪れて祈りをささげた。
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 甚大な被害があった青苗地区に建立された追悼モニュメント「時空翔」の前には、朝から献花台が設けられた。新村卓実町長が花を手向け、「震災の教訓を未来につなげていく」と誓った。正午にはサイレンの音に合わせ、町職員らが黙とうした。
 小中学校の同級生を失ったという自営業深瀬伸晃さん(47)は「ずっと変わらないと思っていた故郷が津波で変わってしまった。悲しみはまだ残っている」と話し、亡くなった幼なじみに対し「どこかで笑っていてほしい」としのんだ。
 午後7時ごろには、時空翔の周囲に並べられた1500本のろうそくに町民らが火をともした。長年、主催責任者を務めてきた制野征男さん(79)は、高齢のため今年を最後に責任者を降りるという。「1年に1度、震災を思い出すために行ってきた。若い人たちに続けていってほしい」と語った。

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