大橋、再起へ道半ば メダル分かち合えず―世界水泳

東京, 7月25日, /AJMEDIA/

大橋は万感の思いを胸に入場した。女子200メートル個人メドレー決勝。「何回やっても緊張するな」。胸の高鳴りを抑えながら歩を進めると、スタンドから大声援が降り注ぐ。2年前には見られなかった光景だった。
鈴木、14年ぶり自己ベスト 「大人の楽しみ方」で壁破る

 個人メドレー2冠の東京五輪は原則無観客のプールだった。「どれだけの人が応援してくれているのか分からない状況だった」。競技人生最高の快挙を果たした瞬間は、夢に見た形で迎えることができなかった。
 昨年の世界選手権はメダルどころか準決勝で敗退。400メートル個人メドレーも5位に終わった。それでもくじけずに競技と向き合ってきた。この観衆を目に焼き付けて、自身の泳ぎで沸かせることこそが原動力だった。決勝のレースを終えて、「すごくたくさんの声援を目の前で感じて、すごく力になった」と改めて言い切った。
 観衆の後押しを背に躍動するも、海外勢の厚い壁にはね返されて6位。栄光の瞬間は分かち合えなかったが、五輪金メダルという形だけでは得られなかった達成感は味わえた。「応援してくださる人たちに少しでもいい泳ぎを見せられるようにしたい」。パリ五輪を1年後に控え、再起への道はまだ半ばだ。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts