収賄容疑で逮捕の元医長 権限背景に実績ないメーカーを採用か

東京, 9月22日, /AJMEDIA/

千葉県柏市の国立がん研究センター東病院に勤務していた医師が、東京のメーカーの医療機器を手術で使う見返りに現金を受け取ったとして逮捕された事件で、医師が診療科の「医長」になった際に、使用実績のなかったこのメーカーの機器が採用されたことがわかりました。警視庁が癒着の実態を調べています。

千葉県柏市の国立がん研究センター東病院で肝胆膵内科医長を務めていた橋本裕輔容疑者(47)は、おととし、東京 千代田区の医療機器メーカー「ゼオンメディカル」の医療機器を手術で使う見返りに現金およそ170万円を受け取ったとして収賄の疑いで、このメーカーの元社長柳田昇容疑者(67)は、贈賄の疑いでそれぞれ逮捕されました。

これまでの調べで、カテーテル治療の手術でこのメーカーの「ステント」という機器を1回使うごとに1万円をもらう契約を結んでいたことがわかっていますが、捜査関係者によりますと、橋本医師が2019年に「医長」になった際に、院内で採用され使われるようになったということです。

その後、橋本医師の診療科で使われるステントの半数以上が「ゼオンメディカル」社製となりましたが、病院を離れてアメリカに渡航したおととし以降は1割から2割ほどに減少したということです。

警視庁は医療機器を選定する「医長」の権限を背景に、積極的に使用していたとみて癒着の実態を調べています。

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