東京, 3月11日, /AJMEDIA/
3月8日に千葉県にある製薬会社の工場で、放射性物質を加工する部屋の空調設備が故障し、作業のために扉を開けた従業員2人に放射性物質が付着していたことがわかりました。付着した量は微量で、健康被害や周辺への影響はないということですが、原子力規制委員会は会社に対し、詳しい原因や再発防止策を報告するよう求めています。
原子力規制庁などによりますと、3月8日、千葉県袖ケ浦市にある製薬会社「日本メジフィジックス」の工場で、従業員が医薬品で使う放射性物質を加工する部屋の扉を開けたところ、放射性物質が漏れ出して作業していた2人の皮膚や衣服に付着したということです。
この部屋を開ける場合は、通常、放射性物質が外に漏れ出ないよう空調設備を稼働させますが、故障で停止しているのに気付かず扉を開けたということです。
製薬会社によりますと、従業員のうち1人は、全身の被ばくの影響を示す値が5.2マイクロシーベルトで、法令で報告が必要な限度を下回っているということで、いずれも健康被害はないということです。
また、工場周辺への影響もないということですが、原子力規制委員会は会社に対し、詳しい原因や再発防止策を報告するよう求めています。
日本メジフィジックスは「再発防止策を検討するとともに、今後も放射性物質の管理や社員の教育を徹底していく」としています。