東京, 9月17日, /AJMEDIA/
男子フリースタイル70キロ級の成国は劣等感を抱えていた。母の晶子さん(旧姓飯島)は1990、91年世界選手権を連覇。「世界一の称号を得ないと近づけない。早く追い付きたい」。今大会はとにかく結果にこだわった。
決勝は圧巻だった。先制点を奪うと、相手の足首をつかんで体を回転させるアンクルホールドにつなぐ。相手を回し続けて得点を重ね、2分19秒でテクニカルフォール勝ち。「長引いていたら相手のペースになって、もしかしたら負けていたかもしれない。一度で仕留められてよかった」と胸を張った。
非五輪階級とはいえ、初出場で金メダルを獲得。親子2代で世界一になり、「やっとここまで来た。少しでも追い付けたと思う」。取材エリアでは寄せ書きされた国旗を身にまとい、感慨に浸った。
今後はグレコローマンスタイルに転向し、再び世界の頂点を目指す。「両方やるのが一番楽しい。グレコでも取ったら誰もが認めてくれると思う」。飽くなき挑戦は続く。