全国のソメイヨシノ 上野公園の4本から各地に広がったか

東京, 3月17日, /AJMEDIA/

全国各地のソメイヨシノは、東京の上野公園にある4本から各地に広がった可能性が高いことが遺伝子の解析からわかったと、かずさDNA研究所などのグループが公表し、ソメイヨシノの歴史を知る手がかりになる成果だとしています。

ソメイヨシノは、江戸時代の後期に誕生して枝から増やす「接ぎ木」という方法で全国各地に広がったと言われていますが、最初の原木がどのように誕生したかや、各地に広がった詳しい経緯などはわかっていません。

かずさDNA研究所の白澤健太主任研究員などの研究グループは、ソメイヨシノの原木や原木に近いとされていた上野公園の4本を含む、全国各地の46本のソメイヨシノの遺伝子を解析して調べました。

すると、各地のソメイヨシノは大きく6つのグループに分かれ、上野公園の4本はそのうちの主要な4つのグループにそれぞれ含まれることがわかったということです。

また、遺伝子の解析から4本はいずれも原木ではないものの、1本はソメイヨシノの元となったとされるサクラと比べると、遺伝子の変異が8か所と極めて少ないことから、ソメイヨシノの原木に遺伝的に最も近いと考えられるということです。

このため研究グループは、上野公園のこの4本の枝を接ぎ木してソメイヨシノの苗が作られ、各地に広がった可能性が高いとしています。

白澤主任研究員は「今回の成果を手がかりにして、最初のソメイヨシノにたどり着ければ」と話しています。

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