保守党、創設以来最低議席も 労働党優勢、右派政党に勢い―英総選挙まで1週間

東京, 6月27日 /AJMEDIA/

7月4日の英総選挙まで、あと1週間となった。スナク首相率いる与党・保守党が、最大野党・労働党に大きくリードを許す構図は変わらず、14年ぶりの政権交代が濃厚な情勢だ。支持率調査は軒並み労働党の「地滑り的勝利」を予想し、保守党が創設以来最低の議席数に落ち込むとの見方も出ている。

 調査会社ユーガブが先週公表した予想では、労働党が下院(定数650)過半数を大幅に上回る425議席を獲得。対する保守党は2019年の前回選挙時から257減らし、第3党の自由民主党とわずか41議席差の108議席に落ち込むと見込まれている。これが現実となれば、保守党は「1834年の創設以来で最低の議席数」(スカイテレビ)となる。24日公表された最新の調査結果でも、保守党の支持率は20%で、労働党の41%に水をあけられたままだ。

 低迷する保守党を尻目に勢いを増すのが、英国の欧州連合(EU)離脱運動で主導的役割を担ったファラージ氏が党首を務める右派ポピュリスト政党「リフォームUK」だ。同氏は今月初めに総選挙出馬を表明したばかりだが、一連の調査では余裕で勝利する見込み。同党は反移民を掲げ、一部の調査で保守党を上回る支持率を得ている。

 さらに最近、苦境に立つスナク氏に追い打ちをかけるように、保守党の候補者や選対幹部が投票日発表の直前、選挙日程を巡る賭けを行っていた疑いが報じられた。党は25日、「ギャンブル疑惑」渦中の候補2人への支持取りやめを決定したが、選挙戦さなかの不祥事に有権者はあきれ顔だ。

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