東京, 2月19日, /AJMEDIA/
パレスチナ自治区ガザでの停戦合意を受け、イスラム組織ハマスが拘束する人質の解放と、イスラエルが収監するパレスチナ人の釈放が進んでいる。拘束を解かれた人の故郷への帰還を仲介する赤十字国際委員会(ICRC)のデイビス広報官は時事通信のオンライン取材に応じ、具体的な引き渡し手順を説明するとともに、「中立」の立場で活動する重要性を訴えた。
人質解放について、デイビス氏は「引き渡しの場所は当日、ICRCに知らされる」と説明。解放される人質の健康状態は対面するまで分からないため、あらゆる事態を想定し、医師などで構成する6~8人のチームが現場に赴くという。
「ICRCはただ車で送迎しているだけじゃないかと言う人もいるが、それは違う。引き渡しは非常に複雑で、危険が伴う」とデイビス氏は強調。1年3カ月に及んだ戦闘で荒廃したガザには、倒壊した建物などのがれきで通れない道がある上、不発弾も多く残る。移送を円滑に進めるには、綿密な準備が必要だ。
1月の引き渡しではICRCの車列に群衆が殺到し、動いている車両の上に乗ろうとする人も見られた。現場の混乱は解消しつつあるが、ICRCは解放された人質や囚人が好奇の目にさらされない形で引き渡しを行うべきだと求めている。