人間国宝に歌舞伎俳優の中村梅玉さんなど 新たに5人認定

東京, 7月23日, /AJMEDIA/

伝統的な芸能分野で高い技術を持ついわゆる人間国宝に、歌舞伎俳優の中村梅玉さんなど5人が新たに認定されることになりました。

文化庁の文化審議会が22日、重要無形文化財の保持者、いわゆる人間国宝に認定するよう末松文部科学大臣に答申したのは次の5人の方々です。

「尺八」の野村峰山さん、本名、野村正也さん(65)。
「義太夫節三味線」の鶴澤津賀寿さん、本名、立花繭子さん(64)。
「能シテ方」の大坪喜美雄さん、本名、大坪近司さん(75)。
「歌舞伎立役」の中村梅玉さん、本名、河村順之さん(75)。
「長唄唄」の杵屋東成さん、本名、石川公一さん(73)が選ばれています。

人間国宝には技の向上や後継者の育成のため毎年、国から200万円の助成金が交付されます。

今回の5人をあわせると人間国宝の認定は110人となり、男性が93人、女性が17人と、男性が85%を占めています。
歌舞伎立役 中村梅玉さん「身の引き締まる思い」
新たに人間国宝に認定される歌舞伎俳優の中村梅玉さんは、神奈川県出身の75歳。

9歳で初舞台を踏み、養父で戦後の歌舞伎界を代表する六代目中村歌右衛門さんのもと芸に磨きをかけ、1992年に四代目中村梅玉を襲名しました。

二枚目の立役として「勧進帳」の源義経など品位と威厳のある役をはじめ、幅広い役柄を演じる確かな技術と豊かな表現力が高く評価されています。

また、後進の育成や歌舞伎の振興にも長年にわたって取り組んでいて、2007年には紫綬褒章を受章しています。

会見した梅玉さんは、「身の引き締まる思いで、父の教え通りコツコツと歩み続けた結果の栄誉だと思います。今は新型コロナウイルスの影響で上演できない演目もあり、先輩たちが築き上げてきた芸を若い役者たちに教える機会が減ったことを危惧しています。これからも自身の芸の向上に精進するとともに歌舞伎というすばらしい伝統文化を後世に伝え、ますます発展させていくために力を尽くしていきたいです」と話していました。

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