京大 研究用原子炉1基 4年後に運転終了を発表 老朽化など理由

東京, 4月6日, /AJMEDIA/

京都大学は保有する研究用原子炉の1基について、老朽化が進み、使用済み核燃料の引き取り先がなくなることなどから4年後に運転を終了すると発表しました。
廃炉作業は今後、国と協議して進めるとしています。

京都大学複合原子力科学研究所では、大阪 熊取町にある施設に最大出力5000キロワットの「KUR」と、出力100ワットの「KUCA」と呼ばれる2基の小型の原子炉を設置し、研究目的で運転しています。

このうち1963年に建設された「KUR」について、4年後の2026年5月に運転を終了すると発表しました。
運転終了の理由について京都大学は、老朽化のほか、使用済み核燃料の引き取り期限を迎えること、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえた新しい規制基準への対応が困難になっていることを挙げています。
原子炉を解体する廃炉の作業は今後、国と協議したうえで進めるとしています。

一方、もう1基の原子炉「KUCA」は引き続き運転し、研究者の育成などに活用していくということです。
京都大学複合原子力科学研究所の中島健所長は「設置以来、全国の研究者が使い、すばらしい成果をあげてきた原子炉への思い入れは強いが、安全第一のため運転を終了し、研究に遅れが出ないような体制を作っていきたい」と話していました。

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