中国で拘束の日本人「刑事拘留」に スパイ事件として捜査

東京, 9月21日, /AJMEDIA/

スパイ行為に関わったとして中国で拘束されている大手製薬会社の日本人の男性社員について、中国当局が「刑事拘留」という措置に切り替えて、スパイ事件としての捜査を進めていることが分かりました。正式に逮捕するかどうか近く判断するものとみられます。
中国で拘束されているのは、大手製薬会社アステラス製薬の社員で、50代の日本人男性です。

この男性は、ことし3月、中国の首都 北京でスパイ行為などを取り締まる国家安全当局に拘束されたあと、当局の施設で「居住監視」と呼ばれる状態に置かれていました。

日本大使館によりますと、今月中旬、この男性について、中国側に問い合わせたところ「刑事拘留」という措置に切り替えたとの回答があったということで、スパイ事件としての捜査を進めていることが分かりました。

中国当局は、「刑事拘留」が始まってから37日以内に正式に逮捕するかどうか判断するものとみられます。

男性は通算でおよそ20年中国に勤務してきた現地の事情に精通するベテランの駐在員で、日本政府は中国側に対し、解放を強く求めています。

中国では、2014年に反スパイ法が施行されて以降、日本人がスパイ行為に関わったなどとして、当局に拘束されるケースが相次いでいます。

中でも長年、中国でビジネスに携わってきた日本人の駐在員について、中国当局が捜査の手続きを進めたことは、現地にいる外国人の間で波紋を広げそうです。

中国外務省の報道官「具体的な状況は把握していない」
これについて、中国外務省の毛寧報道官は、20日の記者会見で「具体的な状況は把握していない。伝えられるのは、中国は『法治国家』であり、法に基づいて関連する案件を処理するし、当事者の合法的な権利を保護するということだ」と述べるにとどめました。

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