中国、日韓接近を警戒 韓国へけん制強める

東京, 3月17日, /AJMEDIA/

【北京時事】中国の習近平政権は、日米に接近する韓国への警戒感を強めている。韓国が西側諸国と結束し、日米豪印の連携枠組み「クアッド」などへの関与を進めれば、中国包囲網はさらに狭まるからだ。
中国外務省の汪文斌副報道局長は16日の記者会見で「日本の軍国主義と植民地支配は中韓などに深刻な災難をもたらした。われわれは一貫して日本側に反省を求めている」と指摘。日韓首脳会談を前に、歴史問題を持ち出して両国の融和の動きにくぎを刺した。
 韓国の尹錫悦大統領は昨年5月の就任以来、中国との「対等な関係」を標ぼう。中国に接近した文在寅前政権の路線を修正している。中国が反発してきた在韓米軍の迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の追加配備を訴えているほか、中国が「インド太平洋版NATO(北大西洋条約機構)」と批判するクアッド参加にも前向きだ。
 韓国政府高官がクアッド作業部会参加に意欲を示したことに、中国はいら立ちを隠していない。中国外務省は今月7日、「(関係国は)排他的な小グループをつくるべきでない」と強調。共産党機関紙・人民日報系の環球時報(英語版)は9日、「韓国は最大の隣国で経済パートナーである中国を考慮する必要がある。日米韓の軍事協力強化は中国に影響を与える」と警告した。

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