与野党、重点区絞り込み 衆院選終盤、幹部集中投入【21衆院選】

東京, 10月27日, /AJMEDIA/

衆院選は31日の投開票へ終盤戦を迎え、与野党は最後の追い込みに入る。自民党は野党と激しく競り合う約30の重点区を決定。岸田文雄首相(党総裁)ら幹部を送り、事実上の「勝敗ライン」と目される単独過半数確保に向け議席上積みを目指す。立憲民主党など野党も、党首らがてこ入れを図る。

 自民党は25日夜、首相と麻生太郎副総裁、甘利明幹事長らが協議して重点区を決めた。関係者によると、首都圏で閣僚経験者が接戦を強いられている東京8区や千葉10区が含まれる。秋田2区や香川1区など地方にも点在しており、終盤の総裁遊説日程を組み直す。

 首相は26日、茨城県つくば市で街頭演説し「全国で大激戦が展開されている。日本の未来を選ぶ選挙で信任をいただきたい」と声を張り上げた。この後、岸田派前職がいる埼玉1区や東京20区を回った。

 公明党は野党が地盤を築いている北海道10区と、前職が比例代表から移る東京12区が最重点区。幹部は「山口那津男代表が入る予定だ。無党派層を取れていない」と危機感を示した。

 これに対し、立民は24日に大阪市内で枝野幸男代表と福山哲郎幹事長、平野博文選対委員長が会談。東京、神奈川などで比例票獲得との相乗効果を狙う。枝野氏は26日、宮崎市で記者団に「相当数の選挙区が激戦だ。われわれは具体的なビジョンがあると伝えていきたい」と意気込みを語った。

 共産党は、立民との候補一本化の影響で小選挙区候補が現行制度では最少。党幹部は「主舞台の比例でどれだけ票を伸ばせるかだ」と語った。前回小選挙区を制した沖縄1区に加え、東京12区、京都1区でも勝利を期待できるとみて注力する。
 国民民主党は、茨城5区と長崎1区で2期目を目指す前職が自民候補と競り合う。玉木雄一郎代表ら幹部が集中的に応援している。

 日本維新の会は、本拠地大阪は堅調と見ており、首都圏や大阪以外の関西圏で比例票を掘り起こしたい考え。27日に選対会議を開き、松井一郎代表(大阪市長)や吉村洋文大阪府知事をどこに投入するか調整する。

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