ブタの腎臓移植した男性が死亡 米病院 “移植が原因でない”

東京, 5月13日 /AJMEDIA/

アメリカで、脳死状態の患者以外では世界で初めて、遺伝子操作を行ったブタの腎臓の移植を受けた60代の患者が死亡しました。移植を行った病院は患者の死亡について移植が原因ではないとみています。

これはアメリカ・ボストンにあるマサチューセッツ総合病院が11日、発表しました。

病院の研究チームはことし3月、当時62歳だった腎臓病の男性患者に、拒絶反応が起きないよう遺伝子操作したブタの腎臓を移植しました。

患者はその後、回復し、先月退院していましたが、病院によりますと、このほど死亡したということです。

研究チームは詳しい経緯を明らかにしていませんが、患者の死亡について「移植の結果だということを示すものはない」として移植が原因ではないとみています。

患者の家族は声明で「移植を待つ患者たちの希望となったことが慰めになっている」と述べています。

アメリカでは2021年に脳死状態の患者にブタの腎臓を移植する試みが行われましたが、研究チームによりますと、脳死状態の患者以外にブタの腎臓が移植されたのは世界で初めてだったということです。

アメリカでは遺伝子操作したブタの臓器を人間に移植できないか研究が進められていますが、おととしには、ブタの心臓の移植を受けた患者がおよそ2か月後に死亡しています。

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