パナソニック、Web3.0活用した「未来の購入体験」–つながる、共感を軸とした商品選び

東京, 3月6日, /AJMEDIA/

パナソニックのデザイン本部FUTURE LIFE FACTORYは、「共感」からはじまる購入体験を生み出す「Removing Microaggression Products Project」を開始した。3日間限定でポップアップストアをオープンし、オリジナルシャツ限定100枚を販売している。
ポップアップストア「MADE IN→MADE BY- RMP Project POP UP STORE-」(RMP Project)は、3月3〜5日に東京都世田谷区の「reload@下北沢」(東京都世田谷区北沢3-19-20)にオープン。開店時間は10〜19時。

 FUTURE LIFE FACTORYは、これからのくらしを問い直し、具現化していくパナソニックのデザインスタジオ。常識にとらわれない発想で新規事業の種や未来のくらしのビジョンを提案し続けている。

 RMP Projectは、「共感から始まる未来の購入体験をつくりたい」というパナソニック FUTURE LIFE FACTORYの小川慧氏が持つ思いからスタートした企画。海外在住経験を持つ小川氏は「日本人ぽくない」と言われた経験があり、「差別ではないが、イメージを作り上げられてしまうことについて、生きづらさを感じることがあった。このような無意識な偏見やバイアスをどう取り除くか。一方で、過度なプロモーションや宣伝を通して、こうしたイメージづくりに企業ももしかしたら加担してしまっているのではないかと課題感を感じた」と今回のプロジェクトの背景を話す。

 今回のプロジェクトでは、さまざまなジャンルのプロダクトに潜む「Microaggression(マイクロアグレッション/無意識下に生まれる偏見)」を取り除くことが目的。プロダクトに関わる生産者のパーソナル情報を受け取り、購入者に届けることで、共感を通してこの課題解決に挑む。

 ウェブサイト上では生産者のパーソナルな情報に触れられ、購入者は誰に共感したのかなどが見られる仕組み。オリジナルシャツにはQRコードが縫いつけられ、読み取ると購入者限定のアンケートに遷移。そのアンケート結果を元に、生産者と購入者がブロックチェーン技術を用いたWeb3.0プラットフォーム「Final Chain」を通して特設ウェブサイト上でつながれる。
「今までの購入商品選びは、生産国などから決められることが多かったと思う。今回のプロジェクトではそうした選び方ではなく、こんな人が作っているんだという人間性を基準に購入することで、バイアスから解放されると感じている。生産者と購入者がつながることで、直積的な関係を築き、生産者を応援するようなこともできると思っている」(小川氏)と新たな購入体験を提供する。

 取り扱い商品としてシャツを選んだのは「洋服は多くの人の目に触れるもの。身につけることで意思表示にもつながる。多くの人に知ってもらうためにファッションから取り組んだ」(小川氏)と理由を話す。

 オリジナルシャツ「SOLIT Broad Shirts-RMP Project model-」(税別価格:1万円)は、ファッションブランド「SOLIT!」とのコラボ商品。ポップアップストアのほか、SOLIT!のウェブサイトからも購入可能だ。

 RMP Projectは、FUTURE LIFE FACTORYを主体とし、SOLIT!、WEB3.0プラットフォーム「Final Chain」を提供するFinal Aim、広告会社のマッキャンアルファがコラボレーターとして参画している。

 「このプロジェクトを手掛けることで、お客様との新たなコミュニケーションの構築につながるのではと思っている。生産国で商品を選ぶのではなく、作り手の情報を提示したほうがお客様に響くのではないかという検証も通じて、新しいコミュニケーションのあり方を探っていきたい。こうした情報の見せ方は今後企業としての差別化につながるのではないかと思っている」(小川氏)と新たなコミュニケーション手段としても期待する。

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