スマートフォンに詳細記録 半年前から計画か―大阪ビル放火容疑者

東京, 1月15日, /AJMEDIA/

 大阪市北区の雑居ビルに入るクリニックで25人が犠牲となった放火殺人事件で、火を付けたとされる谷本盛雄容疑者(61)=死亡=のスマートフォンに、ガソリンの購入計画やクリニック院長の退勤時間などが詳細に記録されていたことが14日、分かった。事件発生から1カ月となるのを前に、大阪府警天満署捜査本部が明らかにした。
 記録は昨年6月から始まっており、府警は事件の約半年前から本格的に計画を始めたとみて調べている。
 府警によると、谷本容疑者のスマホは昨年5月に契約されたもので、事件後にクリニック内で発見された。データを調べたところ、6月14日から始まっているスケジュールアプリに、ビル清掃員の有無や扉の寸法などの確認事項が記されていた。9月には「20時54分踊り場ドアが閉まった」「21時13分先生が1階出入り口から出てきた」、12月には「20リットル携行缶にガソリンを買った」などの記載があった。
 スマホには「大量殺傷犯人の属性と行動パターン」などダウンロードされたファイルが残されており、京都アニメーション放火殺人事件や千日デパート火災、「死ぬときぐらい注目されたい」などの語句を検索した形跡もあった。
 防犯カメラには事件の2週間前、院内の消火栓の扉に細工するような様子が映っていた。事件前夜には、ビルから約500メートル離れたコインロッカーを利用する姿や、ビルの非常階段の扉に細工するような音が記録されていたという。
 事件は昨年12月17日午前10時20分ごろ発生。27人が心肺停止状態で病院に搬送され、25人が死亡、1人が重篤。谷本容疑者も搬送後に蘇生したが、同月30日に死亡した。

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