東京, 2月11日, /AJMEDIA/
デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワッド』は批評家からは酷評されたが、出演したウィル・スミスは同作のディレクターズカットバージョン「エアー・カット」を観たいと思っているという。
Varietyのインタビューで、スミスは『スーサイド・スクワッド』の「エアー・カット」(これは、ファンのキャンペーンがリリースにつながった『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』と同じようにつけられた呼び名)を観たいと思う理由について説明した。
「言わせてほしいのは、『スーサイド・スクワッド』にはまだたくさんの公開されていないものがあるってこと」とスミスは言う。「僕はそれに夢中だし、あの世界が大好きなんだ。作られた両方のバージョンが大好きなんだよ。絶対にあれを観たいと思う」
スミスは、2016年のオリジナルの『スーサイド・スクワッド』で、DCの伝説の暗殺者デッドショットを演じたが、そのあとに製作された、ジェームズ・ガン監督の『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』には出演していない。
「エアー・カット」は、オリジナルの『スーサイド・スクワッド』にあると噂されている未公開バージョン。エアー本人は自身の監督した『スーサイド・スクワッド』についてはもう公に発言したくないとのことだが、このプロジェクトは、『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』と同じように、オリジナルを再編集(と再撮影)したバージョンを観たいというファンの間で間違いなく支持を得てきている。
しかしながら、ワーナー・ブラザースは『スーサイド・スクワッド』を再検討したり、デヴィッド・エアーのバージョンをリリースする予定はないと正式にコメントしており、ワーナー・ブラザースのCEO、アン・サルノフは、「デヴィッド・エアー監督バージョンの制作は進行しておりません」と述べた。
2016年の『スーサイド・スクワッド』はあまり評価が高くなく、IGNでのレビューでは5.9/10点。キャラクター描写が乏しく、予測可能なストーリーで、「1本の映画作品と呼べるほどの内容に達していない」と評している。
しかし、エアーは、『スーサイド・スクワッド』は自分が意図したものから変更されていると言っており、その変更のされ方についても不満をあらわにしていた。エアーによると、「心に響くドラマ」になるはずだったということだ。
「わかってるんです。ビジネスですよ」とエアーは言う。「僕は本当に心に響くドラマを作ったのだから、それをバラバラにされて、『デッドプール』みたいに変えようとされたことは不満に思っています。そういう作品のはずではなかった。それでも、非難されるんですよ。船のキャプテンですから。そこに僕の名前が書かれていたんです」
Twitter上で、エアーはスミスのコメントをリツイートしている。昨年は、「エアー・カット」をリリースしてほしいというジャレッド・レトからの呼びかけにも返答していた。
「そのとおり、そのために配信がある」とエアーはTwitter上で言っている。「IPを所有していて、それを株主からの収益につなげる権限を持っているなら、まさにそれがやるべきことだ」
「エアー・カット」がリリースされるかどうかはまだわからないが、ジャレッド・レトとウィル・スミスという2人のスターからの支持を得ていることは、ワーナー・ブラザースがHBOでの配信を決定するのにじゅうぶんなうしろだてとなる可能性はある。とはいえ、ワーナー・ブラザースは(オリジナルの要素を使用しつつも、雰囲気やメインキャストを変更した)『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』とそのスピンオフドラマ『Peacemaker(原題)』をすでに進めており、ちょっと遅すぎたということになるのかもしれないが。