東京, 10月22日, /AJMEDIA/
【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)は21日、ブリュッセルで国防相理事会を開いた。2日間の日程で、初日はアフガニスタンでの20年にわたる部隊駐留や撤収の混乱をめぐる教訓を議論。検証作業を本格化させた。
一方で加盟国は、バルト海や黒海周辺、サイバー空間などにおけるロシアの脅威を踏まえた危機時の包括的な防衛強化策で合意した。
欧州では、8月末のアフガン撤収を強行した米国に対する不信感や米国への軍事的依存への懸念が高まっている。しかし、ストルテンベルグ事務総長は記者会見で「アフガン危機が欧州と北米が団結する必要性を変えることはない」と強調した。
米英豪が新たな安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を創設し、仏豪間の潜水艦共同開発計画が破棄されたことで米欧間の溝はさらに拡大。欧州連合(EU)は独自防衛力強化の検討も進めている。ストルテンベルグ氏はこれに関し「軍の即応力を高めるものなら歓迎する」と指摘。ただ「NATOの取り組みを補完するものにすべきだ」とくぎも刺した。