りゅうぐう試料にRNAの材料 ビタミンB3も検出―北大など

東京, 3月22日, /AJMEDIA/

北海道大などの研究チームは、探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「りゅうぐう」の砂などの試料から、リボ核酸(RNA)を構成する塩基の一つ、ウラシルを検出したと発表した。また、代謝に関係するビタミンB3(ナイアシン)も検出した。論文は22日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。
北大低温科学研究所の大場康弘准教授らは、試料から溶媒などに溶けやすい有機物を抽出して詳しく分析。ごく微量のウラシルとナイアシンの検出に成功した。
 りゅうぐう表層で採取された試料と、地下物質を含む試料とを比較した結果、表層はウラシルやナイアシンの濃度が2分の1~3分の1だった。表層では宇宙線や紫外線、熱などの影響で、地下に比べて分解が進んだためだと考えられるという。
 りゅうぐう試料からは、すでにたんぱく質の材料となるアミノ酸なども検出されている。大場准教授は「アミノ酸と同様、生命の構成成分が宇宙から地球にもたらされたという仮説を補強するものだ」と話している。

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